【国際結婚】国際結婚で誤解されがちなこと:子供の国籍編

国際結婚あるあるで、誤解されがちなこと第4弾です。国際結婚して子供ができたら、子供の国籍がどうなるのか気になりませんか?今回は、国際結婚カップルの子供の国籍という素朴な疑問に焦点を当ててお話したいと思います。

国際結婚して子供が出来ると自動的に子供は二重国籍になる?

あなたがが海外で暮らしている場合、外国人のパートナーとの間に生まれた子供の国籍は、自動的に二重国籍になると思いますか?答えは、NOです。自動的に国籍が与えられたら、楽でいいのですが。子供の国籍を語る上でまず知っておくべきことは、世界には大きく分けて2種類の国籍法があるということ。血統主義と出生主義と呼ばれる国籍法のうち、どちらが取り入れられているかは国によって異なります。国籍法によって、『海外で出産した外国人夫婦の子供にもその国の国籍が与えられたり』、『両親が外国人なので子供にはその国の国籍が与えられなかったり』するのです。

血統主義と出生主義とは?
  • 血統主義…子供が生まれた国に関係なく、両親がその国の国籍を保持していれば、子供も両親の国籍を取得可能。血統主義を採用している主な国は、日本、イタリア、デンマーク、オーストリア、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコなど。また、血統主義には父親の国籍を優先させる父系優先血族主義と、父母両方の国籍を認める父母両系血統主義があります。なお、イギリスやドイツ、フランス、オーストラリアなどは、条件付きの両系血統主義です。
  • 出生主義…両親の国籍に関係なく、その国で生まれた子供にはその国の国籍が与えられる。出生主義を採用している主な国は、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、ブラジルなど。

例えば、アメリカ人夫婦が日本で出産したとします。血統主義を取り入れている日本では、その子供には日本国籍は与えられません。逆に、日本人夫婦がアメリカで出産した場合は、子供にはアメリカの国籍が与えられるといった具合です。さらに、日本人とイタリア人のカップルがアメリカで子供をもうけた場合、3重国籍になることも可能となります。

海外で生まれた子供に日本国籍を取得させたければ

あなたが外国人との子供を日本でもうけた場合は、簡単です。片親が日本人であれば、役所に出世届を提出するだけ。これで子供は晴れて日本国民に。海外で生まれた子供の場合は、前出の通り日本は血統主義国籍法を採用しているので、片親が日本人であれば日本国籍を取得出来ます。ただし、注意したいのは、子供の出生から三ヵ月以内に日本大使館・領事館に届け出があった場合のみという点

想像以上に慌ただしい?出生後三か月以内の注意点

出生後三ヵ月以内って、余裕では?と思いませんか?著者も出産前はそう思っていました。でも、出産後は身体も痛んだり本調子ではありません。著者が出産したアメリカでは、在外公館への出世届にアメリカのバース・サティフィケイトと呼ばれる出生証明書が必要でした。出生証明書の申請は、出産した病院が行います。しかし、それが役所で処理され、証明書を発行するまで60日ほど掛かるとのお達しが。なぜそんなに時間がかかるのか理解に苦しみます。しかし、そこはアメリカ。日本のように何事も迅速に事が運ばないのは日常茶飯事です。そんなわけで、90日も猶予があったのに、出生証明書が取得出来たころにはすでに残り30日になっていたのです。

翌日、出生証明書を手に、急いで子供を連れてロサンゼルスの日本領事館へ向かいました。しかし、ダウンタウンは恐ろしいほどの心臓破りの坂の連続。育児で寝不足のため朦朧とした意識で、急こう配の坂をベビーカーを押して上りました。産後の身体には、なかなか堪えました。このように、行政の都合や産後の体調の具合次第では、思うように物事が進まないこともあるのです。中にはバタバタしていて、在外公館へ出生届けを提出することをすっかり失念してしまう人もいると聞きます。海外で出産して子供に日本国籍を与えたければ、必ず三ヵ月以内の届け出を忘れないようにしてください。

日本で出産したら子供に外国人のパートナーの国籍を取得させることはできる?

可能です。たとえば、日本で生まれたアメリカ人の配偶者との子供にアメリカ国籍を与えたければ、各証明書・書類を持参してアメリカ大使館・領事館へ出生届を提出します(一部例外もあります)。その際、子供の同行が必要です。詳細は該当する国の在外公館に確認して下さい。

まとめ

日本で暮らさないのであれば、子供に日本国籍は必要ないのでは?という考えがあるのも確か。しかし、たかが国籍、されど国籍。『大は小を兼ねる』ともいいますか、選択肢が多いこと・二重国籍であることに特に不自由は見られません。日本は多重国籍を認めない国ですが、将来どちらの国籍を選択するかは、子供に委ねるべきです。子供にそのお膳立てをしてやるのが親の務めではないでしょうか。

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written by: Olivia
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