ビザの有効期限が迫って試される真実の愛~国際カップル編~

あなたは子供の時、世界中のどこの国にでも、住もうと思えば自由に住めると思っていませんでしたか?残念ながら、それは夢物語で、現実は、そんな甘くないと、年を重ねる毎に理解し始めるもの。ご存知の通り、外国にある一定の期間を超えて合法的に滞在するには、何らかのビザが必要です。例えば、アメリカの場合、留学なら学生ビザが、仕事に就くなら労働ビザが必要です。または、ビザでは以外にも、永住権(グリーンカード)もあります。

 

ビザで外国に滞在していると、ビザの有効期限が近づくにつれ、心がザワザワした経験がある人も少なくはない筈。ビザ延長をするか、永久帰国をするか決断を迫られると、悶々と眠れない夜が続きます。選択肢がある場合ならまだ良いですが、最悪の場合、ビザの延長が叶わず、有無を言わせず泣く泣く帰国コースとなる場合も。

 

例えば、あなたがアメリカに住んでいて、ビザで頭を悩ましていたとします。そこで白羽の矢が立つのは、アメリカ人の恋人。彼は、まさしく、あなたの救世主。何故なら、アメリカ市民との婚姻には、漏れなく永住権が付いてくるからです(今では、偽造結婚防止の為に、二年の条件付きとは言え)。『彼が私と結婚してくれたら、全ての問題は解決するし、同時に真実の愛(と、大きいダイヤモンドの婚約指輪)も得られるなんて、一石二鳥!』と、これ以上の好条件の解決策はないとあなたは思うかも知れません。

 

でも、ちょっと待って下さい。本当 は、慣れ親しんだアメリカから去るのが嫌で、是が非でもアメリカに残りたいと躍起になってはいませんか?アメリカにいたいから、彼と結婚したい!になっていませんか?彼は、ビザの問題がなくても、結婚するのに相応しい相手なのか、よく考えた方が良さそうです。

 

普通に日常生活を送っているアメリカ人は、通常、外国人のビザの事情なんて全く知らない場合が多いのです。だから、外国人の恋人がビザが間もなく切れると大騒ぎし出して初めて、ビザについて知ることも(ついでに、ビザの申請や延長には、申請代や弁護士費用と、信じられないぐらいお金が掛かることも!移民局が外国人から膨大なお金を巻き上げる、国家絡みのビジネスとも言えますね)。

 

中には、アメリカに住みたいが為に必死になりすぎて、寝ても覚めても結婚、結婚と、結婚を連呼しまくった挙句、『ひょっとして彼女は、永住権目的で自分と付き合っているのでは?』と、相手をドン引きさせてしまう人もいると聞きます。

 

ビザの有効期限が迫って、結婚を承諾させる作戦は、ある意味、相手の気持ちを試す、人生の最大の博打とも言えます。長い間お付き合いをしているのに、あなたの為に結婚を決断出来ない相手であれば、そこまでの相手であったとも言えるかも知れません。これ以上貴重な時間を無駄にせずに良かった、高い授業料だったと思って、無理に結婚を迫らない方が無難かも知れません。状況に流されたり、妥協したり、無理に押し通したり。とにかく冷静な判断が下せずに、慌てて永住権目的(と、あなたが100%否定出来ない状況)で結婚を決めてしまった場合、大抵の場合、後悔する羽目に陥るようです。

 

全くタイプでないアメリカ人男性と結婚することになり、ちっとも嬉しそうでない声のトーンで結婚報告をして、周りを驚かせた日本人Mさん。ハワイが大好きで、どうしてもハワイに留まりたかったようです(本人は、流石に認めなかったけど)。日本人のガールフレンドのビザの有効期限が残り数ヵ月の時点で、まだお付き合いして半年も経ってないにも関わらず、超高速で彼女と結婚したアメリカ人のS。

 

この人たちは、後にどちらも離婚に至りました。Sについては離婚前のある日、某レストランで日本人の奥さんと食事しているのを偶然見掛けました。まるで枯れた老夫婦のように会話もなく、『あの二人、一緒にいて楽しいのかね?大丈夫か?』と、下世話なことを思っていたら、案の定。『きっと永住権目的なのね』と、真相はともかくとして、周りに噂されていたのを彼らは知りません。巷では、一定の手数料(一説では、百万円とも二百万円とも。

 

これは果たして高いのでしょうか?安いのでしょうか?)を支払えば、永住権目的で偽装結婚を斡旋してくれる業者もいると言う噂まであります。そう言うネガティブな印象を周りに与えてしまうのも、いかがなものでしょうか。

 

一方、失うかも?離れてしまうかも?と知って、初めて恋人の重要性に気付き、ビザの有効期限がきっかけになって、外国人の恋人との結婚を快諾する人もいます。幸運にも雨降って地が固まったケースで、今でも仲睦まじく結婚生活を送っている夫婦もいます。宝くじの一等賞に当選したぐらいにラッキーです。まさに、人生色々です。

 

もし日本に滞在している外国人の恋人が、あなたに滞在資格目的で結婚を申し込んできたら、全く良い気がしないであろうことは、言うまでもありません。日本人なら誰でもいいのか?と、突っ込みたくなりますよね?そんな恋人は、こちらから願い下げです。勿論、滞在資格は外国人にとってとても重要で、時には避けて通れない問題です。でも、誰かが結婚を決意する時は、やはり、そこには「愛」があるからだと信じたいものです。

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